横浜市戸塚区、東戸塚のプルメリア歯科クリニックのブログページです。

5月は春から初夏へと季節が移り変わるタイミング。日差しもぐんと強くなり、紫外線量が一気に増える季節です。
肌への紫外線対策は多くの方が気にされていますが、意外と忘れがちなのが「口元のケア」。
今回は、唇や口角、口の中の粘膜を紫外線から守るためにできること、そして歯科医師の視点からお伝えしたい注意点をご紹介します。
紫外線は唇や口の中にも届いている
唇は皮膚よりもずっと薄く、メラニン色素も少ないため、紫外線によるダメージを受けやすい部位です。
特に下唇は、上向きになっているぶん紫外線を直接受けやすく、長時間の外出やスポーツ、園芸やレジャーなどの活動時に炎症や荒れを引き起こすことがあります。
また、紫外線の影響は唇だけにとどまりません。口角や舌、頬の内側といった粘膜にも影響を与えることがあります。
口内炎ができやすくなったり、免疫力が下がったタイミングで「口唇ヘルペス」が出たりする方も少なくありません。
歯科医師の立場から見ると、唇や粘膜の小さな異変が、より大きな健康トラブルのサインになっているケースもあります。
たとえば、再発性の口内炎や、口角炎がなかなか治らない場合は、栄養不足や糖尿病といった全身疾患が関係している可能性もあります。
唇と粘膜を守るためにできること
まず大切なのは、日焼け止め成分が含まれたリップクリームを使うことです。「SPF入り」の表記があるものを選び、こまめに塗り直すことで紫外線から唇を守る効果が期待できます。
また、UVカット機能のあるマスクや帽子の着用も、直接のダメージを防ぐために有効です。
さらに、唇や口の中の乾燥を防ぐために、水分をしっかりととることや、ビタミンB群やCを意識して食事に取り入れることもおすすめです。これらの栄養素は粘膜の修復を助け、口の中を健康に保ってくれます。

歯科医院では、口腔粘膜の観察も定期的に行っています。口の中の粘膜は変化に気づきにくい場所だからこそ、プロの目でチェックすることで、早期発見・早期対処が可能になります。ヘルペスや口内炎が頻繁にできる方、唇の荒れがなかなか治らない方には、専門的なアドバイスをお伝えできます。
唇の荒れはお口のサイン?
唇がよく荒れる、口角が切れやすいといった症状は、実はお口の中の状態が関係している場合もあります。
たとえば、かみ合わせや義歯の不具合で唇に負担がかかっていたり、無意識のうちに口呼吸になっていて乾燥が進んでいたりすることも。
歯科では、こうした外からは見えにくい原因を、噛み合わせや口腔機能、生活習慣の聞き取りなどを通して把握し、アドバイスしています。
唇の荒れや口角炎を繰り返している方は、内科だけでなく歯科の受診も検討してみてください。

まとめ──口元の健康から始める全身ケア
5月は気持ちよく外で過ごせる一方で、紫外線対策が欠かせない時期でもあります。
唇や口の中は美容だけでなく、健康の入り口ともいえる大切な部分です。もし「最近、唇が荒れやすい」「口内炎ができやすい」と感じたら、それはお口の中の見直しサインかもしれません。
歯科では、粘膜の状態や噛み合わせ、義歯のあたり具合などから、口元のトラブルの原因を確認することができます。
歯科健診や定期検診は、見た目だけでなく、お口の中の健康を守るためにも欠かせません。
ぜひこの季節の変わり目に、歯科医院でのチェックを受けてみてくださいね。