東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログです。
今年もボジョレー・ヌーヴォーが解禁になりました。ちょっと早めの忘年会として、ご友人と美味しいワインを飲みに行く方もいらっしゃることと思います。
ワインは軽く口に含むようにして、香りを楽しむのが正しい飲み方です。
しかしワインは歯への影響が強い飲み物で、気を付けて飲まないと歯が溶けて弱りやすくなってしまうことをご存知でしょうか?
今回は、ワインと酸蝕症について詳しく見ていきましょう。
虫歯でないのに歯が溶ける?「酸蝕症」(さんしょくしょう)に注意!
注意!ワインは強酸性の飲み物です
歯を守りながらワインを楽しむポイント
アルカリ性の食品と一緒に摂る
ワイン後、時間をおいてから歯みがきをする
まとめ
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虫歯でないのに歯が溶ける?「酸蝕症」(さんしょくしょう)に注意!
甘いものは虫歯になりやすく、歯を溶かしてしまうことはご存知と思います。
しかし、甘くないワインやフレーバー炭酸水なども、歯を溶かす原因になります。
口の中は通常pH6.8~7.0の中性の状態に保たれており、歯にとって健康な環境です。
しかし食べ物や飲み物を摂ると、pHが酸性に傾きます。
pHが5.5以下になるとカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出し、歯の表面のエナメル質が溶けていきます。(これを脱灰といいます。)
通常ですと唾液が30分以上かけて口内を中和してくれますので、唾液がよく分泌されていればそれほど歯にダメージを与えることはありません。
しかし頻繁に飲食したり、酸性の状態が長時間続いたりすると、唾液の力で回復しきれなくなり、口内が酸性に傾いてしまいます。
こうした状態を放っておくと、冷たいものや熱いものを口に入れると歯がしみる知覚過敏になったり、むし歯が一気に進行したり、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。
このような症状を「酸触症(さんしょくしょう)」といいます。
注意!ワインは強酸性の飲み物です
一般的にワインのpHは約2〜4とかなりの酸性です。参考にpHが特に低い酸性飲料をまとめます。
歯を守りながらワインを楽しむポイント
話をワインに戻して、ここからは歯を守りながらワインを楽しむポイントをお伝えしましょう。
アルカリ性の食品と一緒に摂る
ワインと一緒にアルカリ性の食品を摂ると、お口の中が中和され、歯の保護につながります。
特にチーズは有効です。中和はもちろんのこと、カルシウムで歯の表面に保護膜ができるので、ワインの酸から歯を守ることにもなります。
ワイン後、時間をおいてから歯みがきをする
酸性の強い食品を摂った直後の歯みがきは、歯を傷付けてしまう可能性があるので避けましょう。
まずはうがいだけにしておいて、30分~1時間後にていねいに歯みがきをすることをおすすめします。
歯みがきの他に、フッ素入りのジェルやうがい薬の利用もおすすめです。
まとめ
ワインは健康に良い一方、酸度が強いので、歯を溶かしてしまう酸蝕症のリスクも伴います。
歯への影響を少なくできるように、ポイントを押さえて上手に付き合いましょう。
ワインを飲む機会が多い方は、フッ素配合の歯みがき粉等を使用することはもちろん、歯の定期検診も忘れないよう意識しましょう。
プルメリア歯科クリニックでは、患者さんの状態に合わせたアドバイスをさせていただきますので、いつでもご相談ください。