歯茎に「ニキビのようなできもの」…それって大丈夫?

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こんにちは。長い残暑もようやく影を潜め、秋らしくなってまいりました。

今年は秋の味覚の代表格のさんまも久し振りに豊漁とのこと、おいしくたくさんいただきたいですね。

歯茎に小さなプチッとした膨らみができて、潰れると膿が出て、しばらくするとまた腫れてくる…。そんな不思議な現象に気づいたことはありませんか?

見た目はまるで「ニキビ」のように見えるため、気にせず放置してしまう方も少なくありません。ですが、実はその正体は「フィステル」と呼ばれるもので、歯や歯の根にトラブルが隠れているサインかもしれません。

今回は、フィステルとは何か、その原因や治療法、そして放置するとどうなるのかについて詳しく解説していきます。

◆ フィステルとは何?

フィステルとは、膿がたまった部分から体の外へ出るためにできた「通り道」のことを言います。

歯茎にぽつんとできる小さな膨らみは、その膿の出口なのです。

つまりフィステルができているということは、歯やその周囲に感染や炎症が起きており、体が必死に膿を外に出そうとしている状態ということになります。

一見すると小さなできもので、潰れれば一時的に落ち着いたように感じますが、根本的な原因が解決されていないため、再び膿がたまるとまた腫れてきます。これを繰り返すのが大きな特徴です。

◆ フィステルができる主な原因

  1. 根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)

歯の根の先に膿がたまる病気です。神経を取った歯や、神経が死んでしまった歯に起こることが多く、原因は歯根内部に残った細菌感染です。

治療では、歯の根の内部をきれいに清掃し、消毒を繰り返して膿の発生源を取り除いていきます。

根の治療は時間がかかることもありますが、歯を残すためにはとても重要な処置です。

  1. 歯根破折(しこんはせつ)

神経を失った歯は脆くなるため、強い力が加わったときに歯根が割れてしまうことがあります。割れ目から細菌が侵入し、膿がたまる原因となります。

残念ながら歯根が割れてしまった場合、多くは抜歯が必要です。

ただし、歯の場所や割れ方によっては部分的に保存できることもあります。

  1. パーフォレーション

過去の根管治療で器具が誤って歯の壁を突き破り、歯根に穴があいてしまう状態です。その穴から細菌が入ることで、時間が経ってから膿がたまってしまいます。

穴の位置や深さによっては修復できるケースもありますが、場合によっては抜歯が選択されることもあります。

◆ フィステルを放置するとどうなる?

「痛みがないから大丈夫」「自然に治りそう」と思ってしまう方もいますが、フィステルを放置すると感染が広がり、膿が増えて炎症が悪化することがあります。

最悪の場合、歯を失うだけでなく、あごの骨にまで影響が及ぶこともあります。

また、慢性的に膿がたまっている状態は体にとっても負担です。免疫力が落ちているときには急に強い痛みや腫れを引き起こすこともあるため、早めの受診が大切です。

◆ 治療の流れと予防のポイント

フィステルの治療は、原因を突き止めることから始まります。レントゲンやCTを用いて歯の根の状態を確認し、可能であれば根の治療を行い、歯を残す方向で進めます。

しかし、破折や重度の感染がある場合は抜歯が必要となるケースもあります。

治療後は再発を防ぐために、日頃の歯磨きや定期的な歯科検診が欠かせません。

歯の神経を取った歯は特にトラブルが起こりやすいため、メンテナンスを怠らないことが大切です。

◆ まとめ

歯茎にできる「ニキビのようなできもの」は、実は体が知らせてくれるサインです。

自然に治ることはなく、原因を解決しない限り何度でも再発します。放置せず、歯科医院でしっかり診てもらうことが歯を守る第一歩です。

もし歯茎に気になるできものを見つけたら、早めにご相談ください。