ドクター日記

デンタルフロス、歯間ブラシで健康な口元を守りましょう

東戸塚のプルメリア歯科クリニックのブログです。

暑い日が続きますが、皆様お元気でしょうか?

歯のケアが不十分なまま寝落ちしてしまう、なんていうことは無いでしょうか?

かき氷を食べて歯に染みるようなことがあれば虫歯のサインです。すぐに歯科受診をしましょうね。

2024年8月 プルメリア歯科クリニックブログ
ところで8月18日は「糸ようじ」の日だそうです。

糸ようじは1987年に小林製薬株式会社から発売された商品です。

「8(は)と8(は)の間に1(糸)が通る」という意味が込められ、多くの方に歯間清掃を習慣化していただきたいという願いが込められているそうです。

今では日本でも普通に使われているデンタルフロスですが、私たちが子どもの頃はあまり一般的ではありませんでした。

そんな中、糸ようじはCMでの宣伝力が強く、日本でのデンタルフロス普及の先駆けと言ってもよい商品です。

 

デンタルフロスの歴史は意外と古く、アメリカの歯科医が1815年にシルクの糸を使ったのが始まりです。

初めての患者はその効果に驚き、瞬く間に口コミで広がりました。現在では、さまざまな素材で作られ、毎日の歯間清掃の必需品となっています。

2024年8月 プルメリア歯科クリニックブログ

 

厚生労働省の平成28年歯科疾患実態調査によると、デンタルフロスや歯間ブラシを使用している人は約37%(3人に1人ほどの割合)でした。

しかし令和4年歯科疾患実態調査では、使用率が50.9%(2人に1人)まで上昇しています。

たった6年間でめざましい向上ですが、まだまだ普及の余地があります。

 

歯と歯の間に挟まった食べかすやプラークは、虫歯や歯周病の原因となることがあります。

そこで役立つのが「デンタルフロス」「歯間ブラシ」です。これらは、歯磨きだけでは届きにくい歯の間の汚れを取り除くために欠かせないアイテムです。

大人はもちろん、小学生以上のお子さんにもぜひ使っていただきたいです。

デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、歯と歯の間の汚れをしっかりと取り除き、口腔環境を健康に保つことができます。特に虫歯や歯周病の予防には効果的です。

毎日の歯磨きに加えて、糸ようじや歯間ブラシを取り入れてみませんか?そして、定期的な歯科検診を受けることで、より一層健康な口元を維持しましょう。

歯と歯の間もきれいに保つことが、全身の健康にもつながることをお忘れなく。自分の歯を守るために、今日からデンタルフロスや歯間ブラシを使い始めてみてくださいね。

関連の過去記事はこちら 歯垢除去率が3割アップ!デンタルフロスの効果とメリット

 

夏休みに歯科検診を受けましょう

東戸塚のプルメリア歯科クリニックのブログです。

みなさんこんにちは。毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか?よく食べよく眠り、体調を整えて元気に夏を乗り切りましょう!

小学校から高校生までは1学期に学校で歯科健診を受けたと思いますが、どのような結果だったでしょうか?

学校などでの集団健診では、歯科医院で用意されているような専用の照明やレントゲンがない中、大人数のお口を診ます。

むし歯や歯周病、歯並び、嚙み合わせの異常や乳歯から永久歯への生え変わりなどをチェックしていますが、限られた時間・設備、目視のみで細かな部分まで全てしっかりチェックすることは難しいのが実情です。

ですので、学校健診で「要治療」「要観察」とされた方はもちろん、「異常なし」だった方も、ぜひ夏休みで時間があるうちに歯科医院での歯科検診を受けてください

歯科医院ではパッと目でみてわからない部分(むし歯治療後の歯の状態や歯茎の中の永久歯の状態など)を診るためにレントゲン検査をしたり、歯科衛生士による歯石除去クリーニング歯磨き指導むし歯歯周病予防のための指導などを行います。

特に小学生は生え変わりの時期。お口の中はデコボコで歯磨きが難しい時期です。お口の状態に合わせた指導を受けていただくことで、生え変わったばかりでまだ少し弱い状態である永久歯をむし歯から守るお手伝いをすることができます。

長い人生でずっと使う歯を、なるべく長く健康な状態で保つことはとても大切なことです。ぜひ子供の頃からの検診やケアで守ってあげてくださいね。

 

夏の歯周病に要注意!症状と対策について

東戸塚のプルメリア歯科クリニックのブログページです。

酷暑は口内環境も悪化させます

毎日暑い日が続きます。朝晩まで蒸し暑いと本当に参ってしまいますよね。

身体が疲れてだるくなったり、めまいがしたりするなどの「夏バテ」に注意が必要です。

夏バテは身体だけではなく、口内環境にも影響します

水分摂取のためにスポーツドリンクを飲む機会が増えたり、疲れて身体の免疫が落ちたりして、気が付かない間に歯周病が進んでしまうこともあります。

今回は歯周病の進行とその対策について詳しく解説します。

歯周病とは?

歯周病は歯茎や歯を支える骨に悪影響を及ぼす慢性的な細菌感染症です。この病気が進行すると歯を失うリスクが高まり、全身の健康にも影響を及ぼします。

近年では雑誌や報道でも取り上げられることが増え、意識の高い患者さまが多くなってきているように感じています。

歯周病の進行段階

歯周病の進行

歯周病は以下の段階を経て進行します。

  1. 歯肉炎:歯茎が赤く腫れ、出血しやすくなる初期段階です。多くの場合、自覚症状はありません。
  2. 初期歯周炎:歯肉炎が進行し、歯茎が後退して歯と歯茎の間に隙間ができます。これにより、細菌がさらに深く入り込みます。
  3. 中等度歯周炎:歯を支える骨が徐々に破壊され、歯がぐらつき始めます。積極的な歯科治療が必要です。
  4. 重度歯周炎:骨の破壊が進み、歯が抜けるリスクが非常に高くなります。

歯が抜ける原因

歯周病で歯が抜ける原因

歯周病が進行すると、以下の要因で歯が抜けることがあります。

  • 細菌感染:プラーク(歯垢)に含まれる細菌が歯茎に炎症を引き起こし、歯周ポケット(隙間)を作ります。
  • 免疫反応:体の免疫システムが過剰に反応し、歯を支える組織を攻撃することがあります。
  • 不適切な歯磨:歯磨きが不十分だと、プラークが蓄積しやすくなります。
  • 喫煙:喫煙による血流の減少や免疫機能の低下は、歯周病の進行を加速させる要因の一つです。

歯周病の予防と対策

歯周病対策は予防と早期治療から

歯周病は、自覚症状が出る前や、歯肉炎の初期段階ならば、しっかりとケアすることで歯茎の状態を回復させることが可能です。

次のようなことを意識して、しっかり対策しましょう。

  1. 正しい歯磨き習慣:1日2回、丁寧に歯を磨くことが基本です。特に夜は時間をかけて、歯と歯茎の境目を意識して、マッサージするようにして磨きましょう。
  2. 定期的な歯科検診:3か月に1回、少なくとも半年に一度の頻度で歯科検診を受けることで、歯周病の早期発見と予防が可能です。
  3. プロのクリーニング:歯科医院でのクリーニングにより、歯垢や歯石を取り除き、歯周病の進行を防ぎます。
  4. 専門的な治療:歯周病が進行している場合は、歯科医による専門的な治療が必要です。歯周ポケットの清掃や外科的治療などがあります。
  5. 生活習慣の改善:喫煙を控え、バランスの取れた食事を心がけることで、歯周病の予防に役立ちます。

まとめ

歯周病は放置すると歯の喪失だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす恐ろしい病気です。

しかし、適切な予防と早期治療を行うことで進行を防ぐことができます。日々のケアと定期的な歯科検診をしっかりと行い、健康なお口を維持しましょう。

美しい歯を守るために、今日からできる対策を実践してみてくださいね。

歯だけでなく万病のもと。TCHについて

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

今回は「TCH」という言葉についてお話しします。

TCHってなあに?

普段聞き慣れない言葉だと思いますが、TCHとは「Tooth Contacting Habit」の略で、無意識のうちに上下の歯を接触させ続ける「噛み続け癖」のことです。

食事のときに歯が当たるのは当然ですが、食事以外の時間でも歯を長時間接触させてしまう習慣をTCHといいます。

普通、私たちはリラックスしているときに上下の歯の間に1〜3mmの隙間があり、歯が接触する時間は1日平均20分以下です。

上下の歯を合わせるためには、咬筋と側頭筋という筋肉を使っています。絶えず歯を接触させるとすごく疲れますので、通常、歯は自然と離れているのが正解です。

しかし、TCHがある人は、食事以外の時間でも歯を接触させていることが多いのです。歯や筋肉に無理がかかると、思わぬ病気の原因になります。

注意!TCHは身体の不調を引き起こすきっかけになります

TCHは身体不調の原因になります。

例えば、パソコンやスマホを操作しているとき、少しうつむいた姿勢のとき、またはストレスで緊張しているときに、知らず知らずのうちに歯を接触させ続けてしまいます。すると歯に負担がかかり、血流が悪くなってしまいます

歯の血行の悪化は免疫が下がり、冷たいものがしみる知覚過敏や、噛むときの痛み、歯にぐらつきが出て、さらには歯周病の進行にもつながります。

また、歯をかみ続けると耳の前にある顎関節や筋肉に負担がかかり、口が開けにくくなる顎関節症の原因にもなります。

くいしばりと「TCH」の違いとは?

くいしばりとは、数分の間隔で歯を強く噛みしめている状態をいいます。

強いくいしばりを長時間続けるのは意外と難しいものです。試しにぐっと噛みしめてみてください。おそらく、続けられても2〜5分程度でしょう。それ以上は顎に痛みを感じて無理だと思います。

一方、TCHは、歯を弱く長く接触させる習慣で、くいしばりとは異なります。弱い力で歯を接触させ続けていると、気がつかない間にじわじわと歯に悪影響を及ぼしていきます。

自分での治療は困難です。TCHかなと思ったら歯科にご相談ください

TCHは癖の一種なので、自覚して直すことのできる人はごくわずかです。

専門家の手を借りて直すのが一番ですので、歯科の定期検診の際に当院に気軽に相談してみてくださいね。

TCHは放っておくと、顎関節症を引き起こしたり、知覚過敏や歯周病の進行で歯を失ったりすることもあります。自分の歯で一生噛めるように、今のうちから対策をしておきましょう!

 

 

これっておかしい?ホワイトニング後によくある3つの症状

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

ホワイトニングは、薬剤によって歯を白くする施術です。日本では近年一般的になってきましたが、アメリカではなんと100年以上前から注目されている施術です。

これだけの歴史があるので、ホワイトニングは安全性の高い施術ではありますが、施術後には痛みや違和感が出る場合があります。

今回は、ホワイトニングの後によく見られる3つの症状についてお話します。

ホワイトニングの後によく見られる3つの症状

1.歯の痛み

ホワイトニングを行った後によく見られる症状として、歯が痛む、しみることがあります。

ホワイトニングで使用する薬剤は、基本的には歯のエナメル質に作用し、その内側にある象牙質には作用しません。

しかし、象牙質内の歯髄から伸びている神経細胞は刺激に反応します

そのため、エナメル質が薄い歯茎に近い部分では、ホワイトニングの薬剤による痛みが発生することがあります

ほとんどの場合は数日間で自然におさまることが多いです。

2.歯のムラ・縞模様

ホワイトニングを行った後によく見られる症状として、歯がまだらに染まったり、縞模様になったりしてしまうこともあります。

こちらはバンディングとも呼ばれ、ホワイトニング直後の一時的な過剰反応により、歯の表面に白い帯状の色ムラが出てしまう症状です。

ホワイトニングをする前から歯の表面に存在したまだらが、ホワイトニングの薬剤によってより白く強調され、縞模様がハッキリと見えるようになってしまうのです。

ほとんどの場合は一時的なものなので、ホワイトニング後1~2週間程度で落ち着く場合が多いです。

3.色戻り

ホワイトニングを行った後によく見られる症状として、色が戻ってしまうことがあります。

ホワイトニングを行った後は、一時的に歯の表面を保護する薄い膜がはがれ落ち、無防備な状態なので色素が沈着しやすくなります。

そのため、ホワイトニング後は、特に24時間以内は色素が濃い食べ物、飲み物は厳禁です。口に含んでしまうと、歯が黄ばみやすく、色戻りが起こりやすくなります。

コーヒーや赤ワインやチョコレート、カレー、ケチャップなど色の濃いものは術後24時間以上経過してから摂取するようにしてください

まとめ

ホワイトニングを行った後によく見られる症状として、歯や歯茎の痛み、色ムラ、色戻りがあります。

特徴を知っていれば対処できるものばかりですが、市販の薬剤などを用いてご自分でホワイトニングをする場合は注意が必要です。

プルメリア歯科クリニックでは、自宅で行えるホームホワイトニングを扱っています。

保険診療にてクリーニング、歯石除去を行い、カウンセリングのもとで行いますのでトラブルが少なく、確実な効果が得られます

ホワイトニングのキャンペーンも実施中ですので、お気兼ねなくお尋ねください。

 

銀歯の寿命はいつまで?二次虫歯のリスクに注意

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

虫歯を銀歯で治療した方、完治したと思って油断していませんか?

銀歯は一度入れたらずっと使えるものではなく、実は寿命があります

ですので、銀歯をいつ頃入れたのか、今どのような状態なのか知っておくことはとても大切です。
今回は、銀歯の寿命や交換費用などについてお話ししましょう。

銀歯にはどうして寿命があるの?

銀歯とは、虫歯等の治療に使われる金属の詰め物・被せ物のことです。数種類の金属が混ざってできているので、長く使っていると金属イオンが溶け出して劣化していきます。
(これが金属アレルギーのもとになります)

また、銀歯は口内の温度変化で膨張や収縮を繰り返すので、だんだん歯と銀歯の間に隙間ができてきます

これは金属の特性上、避けられない現象です。

劣化した銀歯は二次虫歯の原因になります

劣化した銀歯は、そのままにしておくのはとても危険です。

銀歯や接着用セメントの劣化によって、歯と銀歯の間にすき間ができると、銀歯の下の見えない部分で虫歯が進行する可能性があります。これを二次虫歯とよびます

特に注意が必要なのは、歯の神経を取ったケースです。虫歯になっても痛みを感じないため、虫歯に気づくことができません

何かのきっかけで銀歯が取れた時や、歯根に膿が溜まって痛みが生じた時に、初めて虫歯に気づくケースもあります。こういった場合、虫歯が進行している場合が多いです。

このように銀歯で詰め物・被せ物をした後も、油断しないでケアを続けていくことが大切です

銀歯の寿命はどれくらい?

歯科の受診頻度やお口の状況にもよりますが、一般的に銀歯の寿命は5年から7年程度と言われています。

それ以上使い続けると歯周病や口臭、虫歯などのリスクが高くなるため、交換が必要になります。

二次虫歯にならないためにも、歯科での定期検診は欠かさないようにしましょう。

気になる銀歯の交換の費用は?

銀歯の交換は、基本的には保険適用になります。
費用の目安として2,0005,000円程度必要になるケースが多いです。
(ただし、銀歯の周辺に虫歯等の治療が必要な場合には、さらに費用が掛かることもあります。)

まとめ:銀歯を入れた後も定期検診は欠かさずに

金属という特性上、銀歯は劣化が避けられません。通常5~7が寿命だと言われています。寿命を過ぎた銀歯を使い続けると、次虫歯や金属アレルギーなどのリスクが高まります。

歯の治療状況、お口の変化などを知るためにも、かかりつけの歯科に定期的に通うのが望ましいです。セラミックやジルコニアの選択も視野に入れることもよいですね。

歯の健康についての疑問は、プルメリア歯科クリニックにご相談ください。

絶対ダメ!歯の治療を中断すると起きること

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

 最近忙しくて、通院の時間がなかなか取れない
治療を始めてから痛みがなくなった気がする
一度キャンセルしたら、何だか通いづらくなった

 

このような理由で歯の治療を中断してしまう患者さんは結構いらっしゃいます。

お気持ちは分かるのですが、大変危険ですので絶対にやめてください。

症状の悪化につながりますし、ひどい場合には歯を失ってしまうこともあります。今回は、歯の治療を中断することの危険性について話していきます。

歯の治療の中断によって起きるリスク

1.歯を削って仮封のまま中断した場合

詰め物や被せ物ができるまでの間、削った部分を一時的に覆っておく詰め物を仮封といいます。

仮封は根管内への細菌や異物の侵入を防ぐためのものですが、「仮」というくらいですので、強度が低く、長期間放置すると外れる可能性が高まります

仮封が外れると、新たな虫歯ができてしまったり、根管内に細菌や異物が侵入して、強い痛みが出たりすることもあります。

悪化すると、詰め物や被せ物が合わなくなってしまうこともあります。

2・根の治療途中の場合

根管治療が完了しないと、最終的な詰め物や被せ物を装着することができません。

先ほどお話した通り、仮歯や仮封はあくまで一時的なものですから、むし歯や歯周病の進行リスクが高まります。

根の治療は消毒やお薬の交換が何度も必要なため、通院回数がどうしても多くなってしまいます。

ですが中断しまうと、せっかく消毒された根っこの内部がまた細菌で汚染され、本当に危険です。

悪化して歯を抜くことになる場合もあります。必ず最後まで治療しましょう

 

3.歯を抜いたまま中断した場合

抜歯後、抜けた部分を補わないまま治療を中断すると、周囲の歯がずれて噛み合わせが崩れてしまったり、顔が歪んだりしてしまう危険性もあります

身体全体の不調にもつながりますので、必要な治療を受けましょう。

まとめ:中断は危険!最後までしっかり治療をしましょう

歯の治療の過程で通院がおっくうになる気持ちも分かります。ですが、歯の治療を中断するのはとても危険です。

歯の治療は、適切な間隔で最後まで行わなければ悪化し、最悪の場合ご自身の歯を失ってしまうことにもつながります。

取り返しのつかない状態にならないためにも、歯は最後までしっかり治療しましょう。

歯の健康を守るために、20代のうちから気をつけるべきこと

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

先日は成人の日でした。東戸塚では「二十歳の市民を祝うつどい」という名称のイベントが行われ、着物姿が目に鮮やかな若者がたくさんいました。

つい数年前は「成人式」と呼ばれていましたよね。

さて、これから大人として人生を歩み出すみなさま。お口の健康に自信はありますか?

今の時点で歯が抜けたり、欠けたりしてしまっている方は少ないと思います。

しかし覚えておいてほしいのは歯は元気なうちから気を付けないと、手遅れになってしまう」ということです。

今回は、成人を迎えた皆様に歯科医師の私からエールを送ります。

あなたの歯は80歳になる頃に何本残っていますか?

成人の歯は、親知らずを除いて28本あります。

この28本の歯が、80歳になる頃には何本くらい残っているか想像したことはありますか?

80歳になっても自分の歯が20本ある人はどれくらいいるのか」について、1989年からの統計があります。いわゆる8020運動ですね。

この運動が始まった頃には、達成者は10人に1人にも満たなかったのですが2016年の調査で51.6% (2人に1人以上)になりました。三十数年で目覚ましい変化ですね。

20代の歯科検診受診率はすばらしい

変化したといえば、ここ30年間で歯科検診への若者の意識も変わりました。

過去1年間に歯科検診を受診した20代は、平成21(2009)年には29.4%でしたが、平成28(2016)年で43.3%でした。

17年間でなんと14%も増加しています。


厚生労働省HP 参照

若者は、歯科にプラスのイメージを持つ人が多い傾向にあります

また、大手メーカーのライオンが2022年に行った調査によると、15~19歳の人は、他の年代と比べて次のような傾向がありました。

  • 歯科医院のイメージとして「好き」「心地よい」などポジティブなイメージが高い
  • 「痛い思いをする所」などマイナスのイメージが低い

 参考HP https://www.lion.co.jp/ja/news/2022/4120

今の若い世代はお口の中にトラブルが少ないうちから歯の健康を意識し、歯科検診に通っている人が多いのですね。本当にすばらしいことです。

社会人になってからが本番。お口のケア

さて、働き盛りを迎える皆さんは、おそらくこれからどんどん忙しくなり、歯科に通う時間を確保しづらくなると思います。

仕事や子育てなどで、お口の健康が後回しになってしまう方も多くなることでしょう。

しかし、長い間歯科にかからないのはとても危険なことです。

ホルモンの変化に伴い、多くの方は40歳を過ぎた頃から歯が弱り始めます。歯茎が下がる、歯がぐらぐらして抜けるなど、歯のトラブルが増えていきます。

痛みなど自覚症状が出る頃には、歯の状態が悪くなっている場合が多いです。歯は自然に直ったりしませんし、不可逆的なことも多いので、気が付いてから対処してもなかなか治るものではないのです。

歯をいつまでも健康に保つために、どんなに忙しくても年に1回は歯科を受診しましょう

まとめ

30年前と比べて、日本人の歯の状態は確実に良くなっています。特に20歳前後の若い世代は歯科検診の受診率が高く、歯科に対するイメージも良いです。

就職や子育てなどライフスタイルの変化があっても、歯科検診の習慣を継続しましょう。

プルメリア歯科クリニックは、土日祝も診療を行っておりますので、どんなことでもご相談ください

「強い歯」になるためにできること

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

もうすぐ楽しい冬休み。年末年始でごちそうを食べる機会も増えることと思います。

うっかり歯をみがかないでそのまま寝てしまう…なんてこともあるかもしれませんね。

 

ちょっと油断すると虫歯になってしまう人もいれば、あまり歯をみがかなくても虫歯になりづらい人もいます。

不思議だなと思いますが、実は違いがあるのです。

今回は「虫歯になりにくい強い歯」になるために冬休みにできることをお子さん向けにまとめました。

お子さんと一緒にチャレンジしてみてくださいね。

虫歯に負けない強い歯になるため気を付けたいこと

1.食事の仕方に気を付ける

ご存知の通り、砂糖入りの飲み物や食べ物を頻繁に口にし、間食が多い人は虫歯になりやすいです。

甘くないものでも、ちょくちょく食べると歯が溶けてしまい、弱くなることがわかっています。

また、栄養が偏ると歯がもろくなる原因になります。

◎好き嫌いをしないで何でもよく食べ、間食を少なくすると強い歯に育ちます。

2.お口が乾かないようにする

だ液には自浄作用があり、お口の中をきれいな状態に保つ役割があります。

量が少ないとお口の中がネバネバしたり、お口がかわいたりして虫歯になりやすくなります。

最近よく聞く「ドライマウス」も虫歯の大敵です。口呼吸にならないように気を付けましょう。

◎唾液がたくさん分泌されていてサラサラしていると、虫歯になりにくくなります。

3.寝る前の歯みがきをていねいにする

食事の後に歯みがきを行うのはもちろん大切ですが、夜寝る前は特別大切。きれいに歯をみがかないと、寝ている間に虫歯菌がたくさん増えてしまいます。

◎夜の歯みがきは、特にじっくり時間をかけてきれいに仕上げましょう。

そのほか、虫歯になりやすい人の特徴

自分ではどうしようもないけれど、虫歯になりやすい特徴をもっている人もいます。

そういった場合は自分が虫歯になりやすい体質だと受け入れて、他の人よりもたくさんお口のケアに気をつけましょう。

1.歯並び

歯並びがでこぼこしていると歯みがきがしづらく、だ液も口の中にゆき届きにくくなるので、虫歯になりやすいです。

一方、歯並びが整っていると歯みがきがしやすく、だ液が口の中に行き届きやすいので、歯みがきにあまり時間をかけなくても虫歯になりづらいといえます。

2.虫歯菌の数

虫歯は、生まれてすぐの赤ちゃんのお口には存在しません。

しかし、赤ちゃんが大きくなるにつれて、家族やまわりの大人から虫歯菌をもらって、お口の中に住みついてしまうのです。

お口の中に虫歯がたくさん住んでしまうと、その後ずっと虫歯になりやすい体質になります。

3.体質

いろいろな原因で、生まれつき歯が弱い体質の人もいます。歯のまわりを覆っているエナメル質というカバーが薄く弱いと虫歯が進行しやすいです。

まとめ

虫歯に負けない強い歯にするために、どんなことに気を付けたらよいのかまとめました。

努力してできることもありますが、むずかしいこともありますよね。

そんなときには、歯医者さんに相談してください。お口の中をきれいにお掃除したり、歯にお薬をぬったりして、みんなの歯が強くなるお手伝いをします。

ワインと酸蝕症(さんしょくしょう)について

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログです。 

今年もボジョレー・ヌーヴォーが解禁になりました。ちょっと早めの忘年会として、ご友人と美味しいワインを飲みに行く方もいらっしゃることと思います。

 

ワインは軽く口に含むようにして、香りを楽しむのが正しい飲み方です。

しかしワインは歯への影響が強い飲み物で、気を付けて飲まないと歯が溶けて弱りやすくなってしまうことをご存知でしょうか?

今回は、ワインと酸蝕症について詳しく見ていきましょう。

 

虫歯でないのに歯が溶ける?「酸蝕症」(さんしょくしょう)に注意! 

甘いものは虫歯になりやすく、歯を溶かしてしまうことはご存知と思います。

しかし、甘くないワインやフレーバー炭酸水なども、歯を溶かす原因になります。

口の中は通常pH6.8~7.0の中性の状態に保たれており、歯にとって健康な環境です

しかし食べ物や飲み物を摂ると、pHが酸性に傾きます。

pHが5.5以下になるとカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出し、歯の表面のエナメル質が溶けていきます。(これを脱灰といいます。)

通常ですと唾液が30分以上かけて口内を中和してくれますので、唾液がよく分泌されていればそれほど歯にダメージを与えることはありません。

しかし頻繁に飲食したり、酸性の状態が長時間続いたりすると、唾液の力で回復しきれなくなり、口内が酸性に傾いてしまいます。

こうした状態を放っておくと、冷たいものや熱いものを口に入れると歯がしみる知覚過敏になったり、むし歯が一気に進行したり、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。

このような症状を「酸触症(さんしょくしょう)」といいます。

 

 

注意!ワインは強酸性の飲み物です

一般的にワインのpHは約2〜4とかなりの酸性です。参考にpHが特に低い酸性飲料をまとめます。

【pHが特に低い酸性飲料】

甘みや酸味の強い炭酸飲料 pH2.3~2.9
乳酸飲料 pH3.3~3.9
スポーツドリンク pH3.6
市販果汁100%ジュース pH3.7
ワイン   pH 2.9~4

歯を守りながらワインを楽しむポイント

話をワインに戻して、ここからは歯を守りながらワインを楽しむポイントをお伝えしましょう。

アルカリ性の食品と一緒に摂る


ワインと一緒にアルカリ性の食品を摂ると、お口の中が中和され、歯の保護につながります。

特にチーズは有効です。中和はもちろんのこと、カルシウムで歯の表面に保護膜ができるので、ワインの酸から歯を守ることにもなります。

ワイン後、時間をおいてから歯みがきをする

酸性の強い食品を摂った直後の歯みがきは、歯を傷付けてしまう可能性があるので避けましょう。

まずはうがいだけにしておいて30分~1時間後にていねいに歯みがきをすることをおすすめします。

歯みがきの他に、フッ素入りのジェルやうがい薬の利用もおすすめです。

まとめ

ワインは健康に良い一方、酸度が強いので、歯を溶かしてしまう酸蝕症のリスクも伴います。

歯への影響を少なくできるように、ポイントを押さえて上手に付き合いましょう。

ワインを飲む機会が多い方は、フッ素配合の歯みがき粉等を使用することはもちろん、歯の定期検診も忘れないよう意識しましょう。

プルメリア歯科クリニックでは、患者さんの状態に合わせたアドバイスをさせていただきますので、いつでもご相談ください。