ドクター日記

絶対ダメ!歯の治療を中断すると起きること

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

 最近忙しくて、通院の時間がなかなか取れない
治療を始めてから痛みがなくなった気がする
一度キャンセルしたら、何だか通いづらくなった

 

このような理由で歯の治療を中断してしまう患者さんは結構いらっしゃいます。

お気持ちは分かるのですが、大変危険ですので絶対にやめてください。

症状の悪化につながりますし、ひどい場合には歯を失ってしまうこともあります。今回は、歯の治療を中断することの危険性について話していきます。

歯の治療の中断によって起きるリスク

1.歯を削って仮封のまま中断した場合

詰め物や被せ物ができるまでの間、削った部分を一時的に覆っておく詰め物を仮封といいます。

仮封は根管内への細菌や異物の侵入を防ぐためのものですが、「仮」というくらいですので、強度が低く、長期間放置すると外れる可能性が高まります

仮封が外れると、新たな虫歯ができてしまったり、根管内に細菌や異物が侵入して、強い痛みが出たりすることもあります。

悪化すると、詰め物や被せ物が合わなくなってしまうこともあります。

2・根の治療途中の場合

根管治療が完了しないと、最終的な詰め物や被せ物を装着することができません。

先ほどお話した通り、仮歯や仮封はあくまで一時的なものですから、むし歯や歯周病の進行リスクが高まります。

根の治療は消毒やお薬の交換が何度も必要なため、通院回数がどうしても多くなってしまいます。

ですが中断しまうと、せっかく消毒された根っこの内部がまた細菌で汚染され、本当に危険です。

悪化して歯を抜くことになる場合もあります。必ず最後まで治療しましょう

 

3.歯を抜いたまま中断した場合

抜歯後、抜けた部分を補わないまま治療を中断すると、周囲の歯がずれて噛み合わせが崩れてしまったり、顔が歪んだりしてしまう危険性もあります

身体全体の不調にもつながりますので、必要な治療を受けましょう。

まとめ:中断は危険!最後までしっかり治療をしましょう

歯の治療の過程で通院がおっくうになる気持ちも分かります。ですが、歯の治療を中断するのはとても危険です。

歯の治療は、適切な間隔で最後まで行わなければ悪化し、最悪の場合ご自身の歯を失ってしまうことにもつながります。

取り返しのつかない状態にならないためにも、歯は最後までしっかり治療しましょう。

歯の健康を守るために、20代のうちから気をつけるべきこと

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

先日は成人の日でした。東戸塚では「二十歳の市民を祝うつどい」という名称のイベントが行われ、着物姿が目に鮮やかな若者がたくさんいました。

つい数年前は「成人式」と呼ばれていましたよね。

さて、これから大人として人生を歩み出すみなさま。お口の健康に自信はありますか?

今の時点で歯が抜けたり、欠けたりしてしまっている方は少ないと思います。

しかし覚えておいてほしいのは歯は元気なうちから気を付けないと、手遅れになってしまう」ということです。

今回は、成人を迎えた皆様に歯科医師の私からエールを送ります。

あなたの歯は80歳になる頃に何本残っていますか?

成人の歯は、親知らずを除いて28本あります。

この28本の歯が、80歳になる頃には何本くらい残っているか想像したことはありますか?

80歳になっても自分の歯が20本ある人はどれくらいいるのか」について、1989年からの統計があります。いわゆる8020運動ですね。

この運動が始まった頃には、達成者は10人に1人にも満たなかったのですが2016年の調査で51.6% (2人に1人以上)になりました。三十数年で目覚ましい変化ですね。

20代の歯科検診受診率はすばらしい

変化したといえば、ここ30年間で歯科検診への若者の意識も変わりました。

過去1年間に歯科検診を受診した20代は、平成21(2009)年には29.4%でしたが、平成28(2016)年で43.3%でした。

17年間でなんと14%も増加しています。


厚生労働省HP 参照

若者は、歯科にプラスのイメージを持つ人が多い傾向にあります

また、大手メーカーのライオンが2022年に行った調査によると、15~19歳の人は、他の年代と比べて次のような傾向がありました。

  • 歯科医院のイメージとして「好き」「心地よい」などポジティブなイメージが高い
  • 「痛い思いをする所」などマイナスのイメージが低い

 参考HP https://www.lion.co.jp/ja/news/2022/4120

今の若い世代はお口の中にトラブルが少ないうちから歯の健康を意識し、歯科検診に通っている人が多いのですね。本当にすばらしいことです。

社会人になってからが本番。お口のケア

さて、働き盛りを迎える皆さんは、おそらくこれからどんどん忙しくなり、歯科に通う時間を確保しづらくなると思います。

仕事や子育てなどで、お口の健康が後回しになってしまう方も多くなることでしょう。

しかし、長い間歯科にかからないのはとても危険なことです。

ホルモンの変化に伴い、多くの方は40歳を過ぎた頃から歯が弱り始めます。歯茎が下がる、歯がぐらぐらして抜けるなど、歯のトラブルが増えていきます。

痛みなど自覚症状が出る頃には、歯の状態が悪くなっている場合が多いです。歯は自然に直ったりしませんし、不可逆的なことも多いので、気が付いてから対処してもなかなか治るものではないのです。

歯をいつまでも健康に保つために、どんなに忙しくても年に1回は歯科を受診しましょう

まとめ

30年前と比べて、日本人の歯の状態は確実に良くなっています。特に20歳前後の若い世代は歯科検診の受診率が高く、歯科に対するイメージも良いです。

就職や子育てなどライフスタイルの変化があっても、歯科検診の習慣を継続しましょう。

プルメリア歯科クリニックは、土日祝も診療を行っておりますので、どんなことでもご相談ください

「強い歯」になるためにできること

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

もうすぐ楽しい冬休み。年末年始でごちそうを食べる機会も増えることと思います。

うっかり歯をみがかないでそのまま寝てしまう…なんてこともあるかもしれませんね。

 

ちょっと油断すると虫歯になってしまう人もいれば、あまり歯をみがかなくても虫歯になりづらい人もいます。

不思議だなと思いますが、実は違いがあるのです。

今回は「虫歯になりにくい強い歯」になるために冬休みにできることをお子さん向けにまとめました。

お子さんと一緒にチャレンジしてみてくださいね。

虫歯に負けない強い歯になるため気を付けたいこと

1.食事の仕方に気を付ける

ご存知の通り、砂糖入りの飲み物や食べ物を頻繁に口にし、間食が多い人は虫歯になりやすいです。

甘くないものでも、ちょくちょく食べると歯が溶けてしまい、弱くなることがわかっています。

また、栄養が偏ると歯がもろくなる原因になります。

◎好き嫌いをしないで何でもよく食べ、間食を少なくすると強い歯に育ちます。

2.お口が乾かないようにする

だ液には自浄作用があり、お口の中をきれいな状態に保つ役割があります。

量が少ないとお口の中がネバネバしたり、お口がかわいたりして虫歯になりやすくなります。

最近よく聞く「ドライマウス」も虫歯の大敵です。口呼吸にならないように気を付けましょう。

◎唾液がたくさん分泌されていてサラサラしていると、虫歯になりにくくなります。

3.寝る前の歯みがきをていねいにする

食事の後に歯みがきを行うのはもちろん大切ですが、夜寝る前は特別大切。きれいに歯をみがかないと、寝ている間に虫歯菌がたくさん増えてしまいます。

◎夜の歯みがきは、特にじっくり時間をかけてきれいに仕上げましょう。

そのほか、虫歯になりやすい人の特徴

自分ではどうしようもないけれど、虫歯になりやすい特徴をもっている人もいます。

そういった場合は自分が虫歯になりやすい体質だと受け入れて、他の人よりもたくさんお口のケアに気をつけましょう。

1.歯並び

歯並びがでこぼこしていると歯みがきがしづらく、だ液も口の中にゆき届きにくくなるので、虫歯になりやすいです。

一方、歯並びが整っていると歯みがきがしやすく、だ液が口の中に行き届きやすいので、歯みがきにあまり時間をかけなくても虫歯になりづらいといえます。

2.虫歯菌の数

虫歯は、生まれてすぐの赤ちゃんのお口には存在しません。

しかし、赤ちゃんが大きくなるにつれて、家族やまわりの大人から虫歯菌をもらって、お口の中に住みついてしまうのです。

お口の中に虫歯がたくさん住んでしまうと、その後ずっと虫歯になりやすい体質になります。

3.体質

いろいろな原因で、生まれつき歯が弱い体質の人もいます。歯のまわりを覆っているエナメル質というカバーが薄く弱いと虫歯が進行しやすいです。

まとめ

虫歯に負けない強い歯にするために、どんなことに気を付けたらよいのかまとめました。

努力してできることもありますが、むずかしいこともありますよね。

そんなときには、歯医者さんに相談してください。お口の中をきれいにお掃除したり、歯にお薬をぬったりして、みんなの歯が強くなるお手伝いをします。

ワインと酸蝕症(さんしょくしょう)について

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログです。 

今年もボジョレー・ヌーヴォーが解禁になりました。ちょっと早めの忘年会として、ご友人と美味しいワインを飲みに行く方もいらっしゃることと思います。

 

ワインは軽く口に含むようにして、香りを楽しむのが正しい飲み方です。

しかしワインは歯への影響が強い飲み物で、気を付けて飲まないと歯が溶けて弱りやすくなってしまうことをご存知でしょうか?

今回は、ワインと酸蝕症について詳しく見ていきましょう。

 

虫歯でないのに歯が溶ける?「酸蝕症」(さんしょくしょう)に注意! 

甘いものは虫歯になりやすく、歯を溶かしてしまうことはご存知と思います。

しかし、甘くないワインやフレーバー炭酸水なども、歯を溶かす原因になります。

口の中は通常pH6.8~7.0の中性の状態に保たれており、歯にとって健康な環境です

しかし食べ物や飲み物を摂ると、pHが酸性に傾きます。

pHが5.5以下になるとカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出し、歯の表面のエナメル質が溶けていきます。(これを脱灰といいます。)

通常ですと唾液が30分以上かけて口内を中和してくれますので、唾液がよく分泌されていればそれほど歯にダメージを与えることはありません。

しかし頻繁に飲食したり、酸性の状態が長時間続いたりすると、唾液の力で回復しきれなくなり、口内が酸性に傾いてしまいます。

こうした状態を放っておくと、冷たいものや熱いものを口に入れると歯がしみる知覚過敏になったり、むし歯が一気に進行したり、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。

このような症状を「酸触症(さんしょくしょう)」といいます。

 

 

注意!ワインは強酸性の飲み物です

一般的にワインのpHは約2〜4とかなりの酸性です。参考にpHが特に低い酸性飲料をまとめます。

【pHが特に低い酸性飲料】

甘みや酸味の強い炭酸飲料 pH2.3~2.9
乳酸飲料 pH3.3~3.9
スポーツドリンク pH3.6
市販果汁100%ジュース pH3.7
ワイン   pH 2.9~4

歯を守りながらワインを楽しむポイント

話をワインに戻して、ここからは歯を守りながらワインを楽しむポイントをお伝えしましょう。

アルカリ性の食品と一緒に摂る


ワインと一緒にアルカリ性の食品を摂ると、お口の中が中和され、歯の保護につながります。

特にチーズは有効です。中和はもちろんのこと、カルシウムで歯の表面に保護膜ができるので、ワインの酸から歯を守ることにもなります。

ワイン後、時間をおいてから歯みがきをする

酸性の強い食品を摂った直後の歯みがきは、歯を傷付けてしまう可能性があるので避けましょう。

まずはうがいだけにしておいて30分~1時間後にていねいに歯みがきをすることをおすすめします。

歯みがきの他に、フッ素入りのジェルやうがい薬の利用もおすすめです。

まとめ

ワインは健康に良い一方、酸度が強いので、歯を溶かしてしまう酸蝕症のリスクも伴います。

歯への影響を少なくできるように、ポイントを押さえて上手に付き合いましょう。

ワインを飲む機会が多い方は、フッ素配合の歯みがき粉等を使用することはもちろん、歯の定期検診も忘れないよう意識しましょう。

プルメリア歯科クリニックでは、患者さんの状態に合わせたアドバイスをさせていただきますので、いつでもご相談ください。

かわいいと思っているのは日本人だけ?犬歯と八重歯の話

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

10月に入り、いろいろなところでハロウィンのイベントを見かけるようになりました。

ドラキュラやゾンビなど古くからの衣装はもちろん、アニメやゲームのキャラクターなど種類が多くてにぎやかですよね。メイクや衣装の他に「付け八重歯」というアイテムもあるそうです。

今回は犬歯と八重歯についてお話します。お子さんのいるご家庭でお子さんが八重歯にならないように気を付けるポイントもまとめます。

犬歯と八重歯は別物です

八重歯と犬歯は同じ意味として使われることがありますが、実はそれぞれ異なる意味を持っています。

犬歯は前から3番目にある歯の名称で、上下左右に1本ずつ、合計4本あります。

犬歯はひし形で先端が尖っており、歯の中で最も根が長く丈夫なのが特徴です。また、犬歯は他の歯に強い力がかからないように衝撃を緩和するという大切な役割を持っています。

八重歯は歯の一部が他の歯と重なり合っている状態を指します。歯並びから外側に生えて、周囲と重なった歯のことですね。

したがって、「八重歯=犬歯」というわけではありません。犬歯以外にも、八重歯になることはあります。

しかし、犬歯は八重歯になりやすい特徴を持つため、上顎の犬歯=八重歯」と混同されやすいようです。

 

日本と海外では、八重歯に対する意識が大きく異なります

日本では、八重歯は「かわいらしい」「愛らしい」といった印象を持つことが多いですね。

アニメのデフォルメなど、八重歯は”かわいい”というイメージが付いています。これは日本独特の文化といえます。

 

一方、海外では八重歯があるだけで下級階層のイメージが付いたり、不潔なイメージに繋がったりしてしまいます。

特に欧米では、ドラキュラや魔女など悪いものを連想するのでマイナスイメージが強く、八重歯は治すものと考える人が多いようです。

そのため、幼いころから歯列矯正をすることが当たり前という意識が根付いています。

 

日本人は先天的に八重歯になりやすい人種です

欧米人や北欧人は、先天的に日本人よりも八重歯になりづらいことがわかっています。 

欧米人は骨格が日本人よりも大きく、歯の形が細長く平面的で小さいため、歯が隙間なく綺麗に並びやすく、八重歯になりづらいです。

それに比べて、日本人の顎は小さく歯は丸みがあり大きい為、うまく収まりきらず歯並びが悪くなることが多いです。

また、上の前歯の裏側が凹んでいる形状であることが多く、これも八重歯の原因になります。

 

お子さんが八重歯にならないように気を付けるポイント

八重歯になってしまう主な原因として、遺伝による先天的なものと、生えかわりのタイミングでの後天的なものが考えられます。

先天的な原因は祖先から受け継いだものですから不可避ですが、後天的な原因については保護者の方の見守りで防ぐことができます。

例えば 乳歯の虫歯を防ぐこと。乳歯が虫歯になると、早く抜けてしまう可能性があり、その結果、永久歯が正しい位置に生えてこなくなる可能性があります。

また、早期の矯正治療も有効す、小学校4年生くらいまでにしっかり永久歯の萌出スペースを確保することで、八重歯になる可能性を減らすことができます。

まとめ

八重歯はチャームポイントでかわいいイメージがありますが、見た目、むし歯、歯周病のリスクなどデメリットも多いものです。

特に、年齢を重ねていくと顔周りの肉付きがこけていくので、若いうちは気にならなくても、だんだん目立っていくことが多いです。

八重歯が気になる場合は、定期検診等の際にお気兼ねなくご相談ください。

 

 

うまく使えば効果大!家庭用口腔洗浄機のメリットと注意点

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

9月も半ばになり、お店で秋の味覚を見かけるようになりました。

みなさん、お口のケアはしっかりされていますか?

毎日時間をかけて歯をきれいにするのは大変なことと思います。

そこで今回は、最近話題になっている口腔ケアツール「家庭用口腔洗浄機についてお話します。

口腔洗浄機とは

口腔洗浄機とは高圧の水流を用いて歯や歯肉の隙間に詰まった食べ残しや細菌、プラークを効果的に洗い流す機材です。

ウォーターピックジェットウォッシャーのような商品名で呼ばれることもあります)

口腔洗浄機は歯科のクリーニングでも使う機械で、日本では40年以上前に家庭用に販売されました。

大きくて場所をとることからあまり普及しなかったのですが、ここ数年、スタイリッシュな小型家電として注目されています。 

口腔洗浄機の魅力

口腔洗浄機の魅力は何といっても手軽さです。

細かな食べ残しやプラーク、歯間や歯肉の隙間に隠れる菌。奥歯の裏のような狭い場所は歯ブラシが届かず、きれいにするのが特に難しい場所ですよね。

しかし家庭用口腔洗浄機を使うと、高圧の水流でしっかり短時間で洗浄することができます。

家庭用口腔洗浄機がおすすめの方、向かない方

便利な家電ではありますが、お口の状態によって家庭用口腔洗浄機が向いている方と、そうでない方がいます。

家庭用口腔洗浄機がおすすめの方の特徴

矯正治療・ブリッジなど装具をしている方→器具の間の細かな部分もすっきりきれいにできる

歯周病の予防・ケアをしたい方→歯と歯茎の間の汚れがよく取れる

口を大きく開けるのが苦手な方小さいヘッドで負担無く口腔内の洗浄ができる

家庭用口腔洗浄機がおすすめできない方の特徴

水流に対する痛みが苦手・知覚過敏の方→痛みを感じるのであれば不向き

水を誤飲する恐れのある方→特にご高齢の方や小さなお子様は注意!

また、商品によっては、本体が重くて手首に負担がかかる場合があります。

メーカーにもよりますが、おおむね200400gくらいのものが多いです。購入前に実際に手に取ってみることをお勧めします。

家庭用口腔洗浄機の注意点

このように、家庭用口腔洗浄機は非常に便利な道具ですが、完璧なケアツールというわけではありません。

口腔洗浄機は食べ残しや細菌を洗い流すことは得意でも、歯石の除去やプラークを完全に取り除くことは難しいです。

また、圧力が強すぎると歯肉にダメージを与えてしまう恐れがあるため、1に2回以上の利用は要注意です。

ナイトケアのツールとなりますので、日常のケアとして歯ブラシや歯間ブラシの使用はやはり欠かせません。便利な道具にも頼りすぎないことが大切です。

 

まとめ

家庭用口腔洗浄機はお口のケアに有効ですが、歯茎へのダメージを考慮すると1日1回程度の利用がおすすめです。

また、使い方を間違えると歯茎や装具を痛めてしまう危険性もあります

お口の中の状態を確認するためにも、定期的な歯科検診は必ず行うようにしましょう。

 

朝歯みがきのメリット

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

プルメリア歯科クリニック8月ブログ

前回のブログで、口内の細菌は腸内環境にも影響し、免疫力やダイエットにも関係していることをお話しました。

今回お話しする朝歯みがきも大いに関係がありますので、合わせてお読みくださいね。

 

みなさんの中で、朝起きてすぐに歯をみがく習慣がある方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか?

  「忙しい朝にそんな時間は無いよ」

 「とりあえずうがいだけしている」

 「朝食後に歯磨きをしているから大丈夫」

 

という方も多いかと思いますが、寝起きの歯みがきには大きなメリットがあります。

今回は、そのメリットについてお話します。

朝の口内は細菌の宝庫!?

夜間、私たちが心地よく眠っている間、実は口の中で細菌たちが大忙しです。

口の中の細菌は食後3時間後から急増し、約8時間後にもっとも多くなると考えられています。

睡眠中は唾液の分泌が減少するので、この数値よりもさらに口内に細菌が増えてしまいます。

口を開けて寝てしまう人は特に気を付けなければなりません。

よく「朝の口の中の細菌数がウンチなみ」ともいいますが、朝目覚めた時、口の中は数多くの細菌であふれていることになります。

これらの細菌は、不快な口臭の原因になるだけでなく、歯周病やむし歯のリスクを高めます。

 

朝起きたての歯みがきでお口の細菌をリセットしましょう

朝起きたての口内に、細菌がたくさんいることがわかりましたね。

では、お口の細菌をそのままの状態にして朝食をとってしまうとどうなるでしょうか?

胃や腸の中に悪い菌がどんどん入ってきてしまいますよね。

 

朝起きてすぐに歯をみがくと、口内の細菌がリセットされて、胃腸に悪い菌が入らなくなります。

すると腸内環境が整い、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防につながります。ダイエット、肌や髪などの美容効果も期待できます。

 

朝起きたての歯みがきで、心と体をフレッシュに!

朝、目覚めた直後の歯みがきは、ただ口内を清潔にするだけでなく、心理的・目覚めの面でもメリットがあります

起きてすぐに歯をみがくことで、歯ブラシの刺激が舌や頬から伝わって、脳が目覚めるきっかけになります。

歯磨き剤やマウスウォッシュなどを使うと、口内も気分もさわやかになりますよね。

このように、朝起きてすぐに歯をみがくことでさわやかな1日をスタートすることができます。

 

歯みがきをする時間が無い場合でも、必ずうがいをしましょう

どうしても忙しい日には、うがいだけは忘れずに行いましょう。

歯みがきには及びませんが、数秒のうがいで口内の細菌を減らし、さっぱりとしたスタートを切ることができます。

どんなに眠くても、習慣化しましょうね。

 

まとめ

朝、目を覚ましたら、まずは歯を磨きましょう。

朝起きてすぐに歯をみがくことは、虫歯や歯周病の予防はもちろん、腸内環境の向上にも効果的です朝どんなに時間が無くても、うがいだけはしましょう。

口内の悪い細菌をリセットし、さわやかな1日をスタートさせましょう。

 

 

適度なダイエットで歯周病も改善?肥満と歯周病の意外な関係

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

 

暑い夏、引き締まったお腹に憧れ、努力している方も多いのではないでしょうか?

そんなみなさまに朗報です。おなか周りのダイエットは、なんとお口の健康にも効果が期待できるのです。

最近の研究で、内臓脂肪と歯周病に直接的なつながりがあることが明らかになってきました。

今回は、内臓脂肪が歯周病にどのような影響を与えるのか、具体的にご紹介します。

健康な歯を保つためにも、内臓脂肪と歯周病の関係を理解しましょう。

BMIでみる肥満と歯周病の関係

肥満の人は歯周病になりやすいことが、研究により明らかになっています。

BMIが20未満の人が歯周病にかかるリスクを1とすると、BMIが高い人はリスクが1.7~3.4倍にものぼります。

BMIが30以上だと、なんと歯周病リスクは8.6倍!

普段の食生活や生活習慣の影響と合わせて、BMIと歯周病にはやはり相関関係が認められますその理由について詳しくみていきましょう。

肥満が歯周病に直接影響する原因は?

肥満と歯周病は、食生活や生活習慣も含めて相関関係があることは想像がつきやすいと思います。

しかしそれだけではなく、最近の研究ではもっと直接的な関係があることがわかっています。

肥満体型の人の内臓脂肪がTNF-α(ティーエヌエフ・アルファ)という悪玉物質を放出し、歯肉や全身の炎症反応を活発化させます。

脂肪細胞が分泌する炎症性物質が、身体の不調や病気の引き金になり、歯周病にも影響するということですね。

また、TNF-αは歯を支える骨である歯槽骨を溶かし、歯槽骨の吸収を早めている可能性も指摘されています。

このように、脂肪細胞は歯周病に直接的に影響をおよぼします。肥満の人が歯周病になりやすいのはこのためです。

 

注意!無理なダイエットは歯周病の悪化につながります

内臓脂肪に危機感を持ったところで、食事制限をがんばって体重を減らせばいいのかというと、そう単純なものでもありません。

食事制限による無理なダイエットは、栄養不足が起こります。

免疫力に必要なタンパク質やビタミン類を制限すると、免疫力が低下し、歯周病にもかかりやすくなります。

歯茎の状態悪化にもつながりますので、理なダイエットは絶対にやめましょう。

まとめ

近年の研究で、内臓脂肪は歯周病に直接影響することがわかっています。

適切なダイエットや生活習慣の改善は、歯周病のリスク低減にもつながります。

しかし過度な食事制限は歯茎の後退を引き起こし、歯周病にも影響します。

何事もバランスが大切です。適正体重と正しい食生活を意識し、美しい口元と健康を手に入れましょう。

突然痛む知覚過敏。セルフケアと歯科受診の目安

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

「何の前触れもなく突然、知覚過敏になることはありますか?昨日の夜から急に、水を飲んだだけで前歯に激痛が走るんです。常温の水なのに」

みなさまはこのような症状はありませんか?

そうなのです。知覚過敏は突然発症します。昨日までは平気だと思っていても、痛みは突然やってきます。

今回は知覚過敏の症状、原因、セルフケアと通院の目安についてまとめます。

知覚過敏はどんなふうに痛いの?

知覚過敏とは、歯が冷たいものや熱いもの、甘いものなどに敏感に反応し、痛みや違和感が出る状態のことを言います。ジンと染みる、とか、キーンと突き刺さすように痛む、などと表現する方が多いです。

知覚過敏の痛みは突然きますが、忘れたように突然おさまってしまうことが多いのも特徴です。

知覚過敏の原因と、歯の構造

 

知覚過敏の原因は、歯の構造を知ることでよくわかります。

人間の歯は表面から、エナメル質、象牙質、そして歯髄と呼ばれる歯の神経できています。表面から数えて2番目の象牙質が、何らかの理由で露出してしまったことで起きる一過性の痛みが「知覚過敏」です。象牙質知覚過敏症」ともいいます。

象牙質には象牙細管という小さな穴があいています。ヨーロッパのチーズの穴のようなイメージですね。この中にある組織液の中を刺激が歯の神経に伝わり、痛みを感じるのです。

自分でできる?知覚過敏のケア

歯に痛みがあってもすぐおさまるので、歯科に行こうか迷うお気持ちもよくわかります。まずは自分でケアできないかと考えますよね。
 
結論から言いますと、初期であれば知覚過敏はセルフケアが可能です。

知覚過敏の治療法は、簡単に言いますと、露出している象牙質を保護して象牙細管を塞ぐことです。初期の知覚過敏なら、ご自分で知覚過敏専用の歯磨き粉(ドラッグストアでも購入可能です)を2週間以上使うことで、効果が表れるとされています

ただ即効性はありませんし、症状が進んでしまうとセルフケアでの改善は困難です。

 

油断しないで!「知覚過敏」の注意点

知覚過敏のセルフケアでは、注意すべき点があります。
 
それは、「いつまでも痛みが長引き、繰り返す時には歯科通院をすること」です。これを通院の目安にしてください。
 
しみる原因が知覚過敏だけであればセルフケアで改善する場合があります。しかし、その原因が虫歯や歯周病、歯ぎしり、食生活ならば、根本的な治療が必要です。歯の痛みの原因はさまざまです。歯科を受診して原因を知り、あなたの症状に合ったケアをします

まとめ 

知覚過敏とは、象牙質が露出して、刺激が神経に伝わりやすくなってしまうことで起きる痛みです。初期ですとセルフケアでも改善が見られますが、いつまでも痛い場合は治療が必要です。

虫歯、歯周病、生活習慣などによる痛みとも考えられるので、歯科でしっかり見てもらいましょう。歯科ではあなたの状態に合ったケアを行うので、セルフケアよりも早く、的確に痛みを改善できますよ。

電子タバコならセーフ?歯の着色や影響について

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

ココアシガレットが電子タバコ・加熱式タバコにデザインを変え、発売されたそうです。時代の流れに合わせて、駄菓子も変わっていくのですね。

ここ10年程でよく見かけるようになった電子タバコ。おしゃれなデザインの製品も増えて、気軽に手に取りたくなりますね。

電子タバコは紙のタバコに比べて有害物質が少ないですが、全くの無害ではありません。身体や歯の健康を考えたら、できれば避けたほうがよいです。
今回は、電子タバコの歯への影響、健康への害について考えてみましょう。

タバコが歯に及ぼす影響

まずはタバコの成分が歯に及ぼす影響について知っておきましょう。

タバコの葉には、タールやニコチンいう悪い物質が入っていて、これらが歯や歯茎に悪さをします。

歯の黄ばみ:タールが歯に付着すると、歯が黄色や茶色に変色します。

口臭:タバコの物質が口の中に付着し、悪臭を出します。

唾液の減少
:ニコチンが唾液を減らすので、口が乾燥。虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

歯周病
:タバコの物質が歯周ポケットにたまり、歯茎の腫れや出血を引き起こします。進行すると歯が抜けてしまうこともあります。

 

タバコで歯の黄ばみや口臭はすぐに想像がつきますね。しかし、喫煙で歯周病のリスクも高くなることはあまり知られていません。タバコを吸う可能性のある方は、よく覚えておきましょう。

電子タバコは歯への影響は少ないの?

結論から申しますと、日本製の電子タバコはタール、ニコチンを含まないので、歯の黄ばみや歯周病への影響は少ないと言えます。しかし有害物質の有無や人体への影響は、今のところ十分にわかっていません。

たとえば、電子タバコの蒸気には、プロピレングリコールやグリセリンなどの化学物質が含まれています。食品添加物としても広く使われている成分ですが、これらの物質が肺に直接入ることのリスクは不明です。電子タバコを利用する際は、このことを覚えておきましょう。

海外製の電子タバコは要注意!


先ほども申しましたが、海外製の電子タバコ製品については、ニコチンなどの有害物質が含まれている場合が多く、注意が必要です。

国内では電子タバコによる事故は起きていませんが、海外では粗悪な製法の電子タバコの使用で死亡事故も発生しています。通販サイトで安価な海外製商品は、利用はおすすめできません。

まとめ

日本で正規に販売されている電子タバコは、ニコチンもタールも含まれていないので、歯の黄ばみや歯周病への影響は少ないです。

しかし、海外製の電子タバコ商品はニコチンが含まれていることもありますし、事故の報告もあります。もし使用するならやはり国内製のものが安心です。

当医院では患者さまの禁煙を積極的にサポートさせていただいております。タバコのことでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。