適度なダイエットで歯周病も改善?肥満と歯周病の意外な関係

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

 

暑い夏、引き締まったお腹に憧れ、努力している方も多いのではないでしょうか?

そんなみなさまに朗報です。おなか周りのダイエットは、なんとお口の健康にも効果が期待できるのです。

最近の研究で、内臓脂肪と歯周病に直接的なつながりがあることが明らかになってきました。

今回は、内臓脂肪が歯周病にどのような影響を与えるのか、具体的にご紹介します。

健康な歯を保つためにも、内臓脂肪と歯周病の関係を理解しましょう。

BMIでみる肥満と歯周病の関係

肥満の人は歯周病になりやすいことが、研究により明らかになっています。

BMIが20未満の人が歯周病にかかるリスクを1とすると、BMIが高い人はリスクが1.7~3.4倍にものぼります。

BMIが30以上だと、なんと歯周病リスクは8.6倍!

普段の食生活や生活習慣の影響と合わせて、BMIと歯周病にはやはり相関関係が認められますその理由について詳しくみていきましょう。

肥満が歯周病に直接影響する原因は?

肥満と歯周病は、食生活や生活習慣も含めて相関関係があることは想像がつきやすいと思います。

しかしそれだけではなく、最近の研究ではもっと直接的な関係があることがわかっています。

肥満体型の人の内臓脂肪がTNF-α(ティーエヌエフ・アルファ)という悪玉物質を放出し、歯肉や全身の炎症反応を活発化させます。

脂肪細胞が分泌する炎症性物質が、身体の不調や病気の引き金になり、歯周病にも影響するということですね。

また、TNF-αは歯を支える骨である歯槽骨を溶かし、歯槽骨の吸収を早めている可能性も指摘されています。

このように、脂肪細胞は歯周病に直接的に影響をおよぼします。肥満の人が歯周病になりやすいのはこのためです。

 

注意!無理なダイエットは歯周病の悪化につながります

内臓脂肪に危機感を持ったところで、食事制限をがんばって体重を減らせばいいのかというと、そう単純なものでもありません。

食事制限による無理なダイエットは、栄養不足が起こります。

免疫力に必要なタンパク質やビタミン類を制限すると、免疫力が低下し、歯周病にもかかりやすくなります。

歯茎の状態悪化にもつながりますので、理なダイエットは絶対にやめましょう。

まとめ

近年の研究で、内臓脂肪は歯周病に直接影響することがわかっています。

適切なダイエットや生活習慣の改善は、歯周病のリスク低減にもつながります。

しかし過度な食事制限は歯茎の後退を引き起こし、歯周病にも影響します。

何事もバランスが大切です。適正体重と正しい食生活を意識し、美しい口元と健康を手に入れましょう。