かわいいと思っているのは日本人だけ?犬歯と八重歯の話

東戸塚の歯医者、プルメリア歯科クリニックのブログページです。

10月に入り、いろいろなところでハロウィンのイベントを見かけるようになりました。

ドラキュラやゾンビなど古くからの衣装はもちろん、アニメやゲームのキャラクターなど種類が多くてにぎやかですよね。メイクや衣装の他に「付け八重歯」というアイテムもあるそうです。

今回は犬歯と八重歯についてお話します。お子さんのいるご家庭でお子さんが八重歯にならないように気を付けるポイントもまとめます。

犬歯と八重歯は別物です

八重歯と犬歯は同じ意味として使われることがありますが、実はそれぞれ異なる意味を持っています。

犬歯は前から3番目にある歯の名称で、上下左右に1本ずつ、合計4本あります。

犬歯はひし形で先端が尖っており、歯の中で最も根が長く丈夫なのが特徴です。また、犬歯は他の歯に強い力がかからないように衝撃を緩和するという大切な役割を持っています。

八重歯は歯の一部が他の歯と重なり合っている状態を指します。歯並びから外側に生えて、周囲と重なった歯のことですね。

したがって、「八重歯=犬歯」というわけではありません。犬歯以外にも、八重歯になることはあります。

しかし、犬歯は八重歯になりやすい特徴を持つため、上顎の犬歯=八重歯」と混同されやすいようです。

 

日本と海外では、八重歯に対する意識が大きく異なります

日本では、八重歯は「かわいらしい」「愛らしい」といった印象を持つことが多いですね。

アニメのデフォルメなど、八重歯は”かわいい”というイメージが付いています。これは日本独特の文化といえます。

 

一方、海外では八重歯があるだけで下級階層のイメージが付いたり、不潔なイメージに繋がったりしてしまいます。

特に欧米では、ドラキュラや魔女など悪いものを連想するのでマイナスイメージが強く、八重歯は治すものと考える人が多いようです。

そのため、幼いころから歯列矯正をすることが当たり前という意識が根付いています。

 

日本人は先天的に八重歯になりやすい人種です

欧米人や北欧人は、先天的に日本人よりも八重歯になりづらいことがわかっています。 

欧米人は骨格が日本人よりも大きく、歯の形が細長く平面的で小さいため、歯が隙間なく綺麗に並びやすく、八重歯になりづらいです。

それに比べて、日本人の顎は小さく歯は丸みがあり大きい為、うまく収まりきらず歯並びが悪くなることが多いです。

また、上の前歯の裏側が凹んでいる形状であることが多く、これも八重歯の原因になります。

 

お子さんが八重歯にならないように気を付けるポイント

八重歯になってしまう主な原因として、遺伝による先天的なものと、生えかわりのタイミングでの後天的なものが考えられます。

先天的な原因は祖先から受け継いだものですから不可避ですが、後天的な原因については保護者の方の見守りで防ぐことができます。

例えば 乳歯の虫歯を防ぐこと。乳歯が虫歯になると、早く抜けてしまう可能性があり、その結果、永久歯が正しい位置に生えてこなくなる可能性があります。

また、早期の矯正治療も有効す、小学校4年生くらいまでにしっかり永久歯の萌出スペースを確保することで、八重歯になる可能性を減らすことができます。

まとめ

八重歯はチャームポイントでかわいいイメージがありますが、見た目、むし歯、歯周病のリスクなどデメリットも多いものです。

特に、年齢を重ねていくと顔周りの肉付きがこけていくので、若いうちは気にならなくても、だんだん目立っていくことが多いです。

八重歯が気になる場合は、定期検診等の際にお気兼ねなくご相談ください。